ワンちゃんの病気について

□歯石除去   □犬フィラリア症   □熱中症   □ノミの駆除   □犬バベシア症

 

  • 歯石がたまると口臭が強くなり、歯周病の原因となります。
    歯石がついたまま放っておくと 細菌が血流に乗って、心臓・腎臓に入り悪影響を及ぼしたり、 『歯根炎(しこんえん)』となってその炎症で眼の下辺りなどが腫れ、ひどくなると歯が抜け落ちることもあります。
    やわらかい歯石(歯垢)の段階なら歯磨きなどで取れますが、いったん硬くなった歯石はお家で取ることが困難です。



    ー当院の歯石除去に対するアプローチー

    当院での歯石除去処置は全身麻酔をかけて超音波スケーラーを用いて、きれいにします。
    麻酔で大人しくして寝てもらうことで、歯の奥・裏側までの細かいところまで対応できます。

    <注意点>
     ★全身麻酔となりますので、麻酔事故のリスクがあります。事前にご予約をお願いします。
     ★処置は原則、平日のお昼12時より開始します。
      (ご都合が悪い場合はご相談ください)
     ★麻酔事故のリスク軽減のため、処置当日は朝から絶食し、排便・排尿を済ませてご来院ください。
     ★全身麻酔になりますので、処置当日は朝から絶食で排便・排尿を済ませて、ご来院ください。
     ★吸入麻酔の場合は、比較的すぐに麻酔から覚めますので、処置直後に連れて帰ってもらうことも可能です。
     (タオルをご持参ください)

    ※せっかくきれいにしても、ほっておくと早い場合は半年で歯石がたまってしまいます。

    歯石除去後は日常ケアで予防しましょう!


    ー日常のケアについてー

    歯垢の付着を抑える目的のサプリが開発されています。それによって、これから付く歯垢の予防が期待できます。
    (効果には個体差があります)
    ※すでに付いた歯垢や、固まってしまった歯石に対しては、歯磨きガムやドライフードでの予防同様、難しいのでご注意ください。

    確実に歯垢の付着を防ぐには、やはりこまめな歯磨きが最も効果的です。
    しかし、いきなり歯ブラシをすると、わんちゃんがビックリして拒否し、苦手意識を植え付ける原因となります。

    〈お勧めの手順〉
    1.口の中に手を入れても怒らないように日常の口周りへのスキンシップなどで馴らしてあげてください。
     口に手を入れても怒らなければ、湿らせたガーゼなどで歯を磨いてあげてください。

    2.その際に嫌がるようでしたら、ハチミツなどを軽く付けたガーゼで対応すると受け入れやすく、うまくいくかもしれません。

    3.馴れてきたら、歯ブラシで週に1回程度のお手入れを心がけましょう!

  • ◇犬フィラリア症

    別名〔犬心臓糸状虫症〕。
    蚊によって運ばれるフィラリアの子虫が血液中で成長しながら心臓に達し、成長したフィラリアによって引き起こされる様々な病気の総称。
    特に心臓病・肝臓病・腎臓病として重篤な症状を示す。
    よく見られる症状では、咳・腹水・血尿・食欲不振など。
    ※あくまで一例です。



    ーフィラリアの予防方法ー

    ●蚊に刺されなければ感染の心配はないのですが、100%蚊を防ぐことは不可能です。
    ●毎月1回飲ませるだけで、ほぼ確実にフィラリアを予防することができるお薬があります。
    ●服用したお薬は、蚊に刺されて感染した子虫を攻撃して、フィラリア症の発症を予防するものです。
    ※ ですので、蚊が完全にいなくなってからプラスひと月までの投薬が必要です。
    (例:10月まで蚊が飛んでいた。→11月まで服用)
    予防薬は、錠剤タイプ・ジャーキータイプ・粉タイプ・注射タイプ(年1度の接種で1シーズン有効)の4種類で、お好みや体重によって選んでいただけます。
    ※ ノミの駆除にも併用できるスポットオンタイプもご用意しておりますので、わんちゃんの個性に合わせてお選びください。

    ー投薬の注意点ー

     ★前年度、フィラリア予防薬の投与が不十分な場合は感染している可能性がありますので、血液検査が必要です。
     ★すでにフィラリアに感染している場合、予防薬に拒絶反応を示し、最悪、死亡することもあり、大変危険です。  
     ★フィラリアの特性で、血液検査は夕刻以降にしか正確な結果がでないことが分かっています。ですので、血液検査は夜の診察時間が望ましいです。

    ※予防薬は体重から計算されて、適正量が処方されます。体重が一定でない場合(太りやすい、成長期など)は、わんちゃん同伴でご来院ください。
    ※犬フィラリア症という病名ですが、ネコちゃんやフェレットにも感染します。
    予防薬をご希望の方はご相談ください。

  • ◇熱中症

    犬の熱中症(熱射病、日射病)は、蒸し暑い室内や車内での留守番、暑さが厳しいなかでの散歩やお出かけなどが原因で発生します。
    主に急激な体温の上昇や呼吸困難、大量のよだれなどの症状を示し、ひどい場合には命に関わることもあります。
    わんちゃんはほとんど汗をかかないので、体温調節が難しく、熱中症になりやすい傾向があるため要注意です。
    初夏から盛夏にかけて気をつけていただきたい病気です。



    ー熱中症の対処法ー

    すぐに水に浸けて、冷やしてあげてください。
    湯船やシンクで、呼吸できるようにしっかり頭を保持しながら、全身に水をかけ続けて、冷やしてあげてください。
    もしくは首元、腋、股等にタオルを巻いたアイスノン等を当ててあげてください。
    肛門や股からこまめに体温を測って、下がってるかどうかを確認してあげてください。

    その後、出来るだけ速やかに来院するようにお願いします。

  • ◇ノミの駆除

    暖かい季節だけでなく、冬の暖房で快適に保たれた室内でも繁殖するノミ・ダニ・マダニ。
    これらは「外部寄生虫」と呼ばれ、皮膚の表面に寄生し、痒みや皮膚炎の原因になります。

    ●わんちゃんやネコちゃんが痒がる素振りを見せたときは、まず被毛や耳を調べ、ノミやダニが寄生していないか調べてみましょう。
    ●ノミやダニ、またはその死骸やフンなどを見つけたときは、獣医による適切な処置を行ってください。
    ●ノミにより人間が発症する病気もあります。
    例)ねこひっかき病(バルトネラ感染症)
    猫によるひっかき傷が原因で発症する病気で、原因となる細菌をノミが媒介しています。
    予防するには徹底的なノミの駆除が必要ですが、市販の駆除薬は効果を保証できませんので、獣医師にご相談ください。



     ー当院の対応ー 

    ◎当院で扱う駆除薬は、もっとも一般的な「スポットオンタイプ」と「ジャーキータイプの飲み薬」があり、オーナー様のお好みで選んでいただけます。

    ◎当院では強い希望がない限り、手軽で効力の高いスポットオンタイプをおすすめしております。

    ◎スポットオンタイプも数種類をご用意しておりますので、それぞれの特性をご理解の上、わんちゃん・ネコちゃんに合わせてお選びください。

    ◎どのタイプの駆除薬もわんちゃんやネコちゃんの負担は少ないものです。副作用などもほとんどありません。

    ※体重は子犬・子猫ちゃんから60kgの大型犬まで対応しております。
    ※お薬の種類によって薬の効く期間と投薬回数は変わります。獣医師、もしくはスタッフにご相談ください。
    ※地域によってノミやダニの発生期間は異なりますので、獣医師、もしくはスタッフにご相談ください。


  • ◇犬バベシア症

    もっと知って欲しい。 マダニのこと。犬バベシア症のこと。

    京都市左京区の犬バベシア症発症図(15/07現在) 緑の丸印が当院で検査をおこなった陽性の件数です。
    ※青の丸印は猫白血病の件数で、赤の丸印が猫エイズになります。
    ※全て当院調べの情報になります。


    ◆犬バベシア症ってなに?

    マダニが犬の血を吸うときに「バベシア」という原虫が犬の体内に侵入することで起こる病気です。
    九州では、毎年多くの犬がバベシア症になっています。  

    ◆マダニってなに?どこにいるの? 

    マダニはダニの一種ですが、お家にいる目に見えないサイズのダニと違い、犬や猫などに寄生して血を吸うと豆ほどの大きさになるダニのことです。
    雑草の葉の先端で待ち構え、そこへ遊びに来た犬や猫に乗り移り、皮膚に噛み付いて血を吸います。
    犬や猫には全身に毛が生えていますから、表面からは見えにくいために、寄生に気付かないオーナー様も案外多いようです。

    ◆愛犬が犬バベシア症になったらどうなるの?

    元気がなくなる、食欲がなくなる、貧血、血色素尿などの症状が現れます。
    →バベシアが赤血球に寄生して、赤血球を破壊するからです。
    治療が遅れると、死んでしまうこともあります。

    ◆バベシア症の薬や治療法はあるの?

    現在、当院ではバベシアの治療に効果的な注射薬を常備しております。
    ※副作用などのリスクもありますので、症状・体調等を診察したうえで、治療方法をご相談させていただきます。

    ◆犬バベシア症にならないためには、どうしたらいいの?

    バベシア症にならないためには、バベシアを媒介するマダニを長時間寄生させないことが重要です。
    マダニの吸血によりバベシア侵入の危険が増す前(48時間以内)にマダニを駆除することのできる駆虫薬の使用をおすすめいたします。
    病院でお渡しするスポットオンでご対応ください。
    (ホームセンターなどで購入できる駆虫薬は、残念ながら効果を保証できません。)
     

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